はじめに
中学のころ、テレビで放映されたMADMAXをビデオに録画し、何度も繰り返し見ていた。
まだバイクも乗ったことが無いのに、グースのホイールスピンに憧れ、ちゃりんこに乗り砂の浮いた路面でホイールスピンにチャレンジし、”キュイーン”と口で言いながら、走っていた記憶がある。
レンタルビデオが出回ったころに、思い出したようにビデオを見て”カッコイイ!”といっていたが、現実的ではないためグースのバイクをつくろうとは思わなかった。
グース製作を意識するようになったのは、Z2を所持しZ1をレストアしている最中であった。
雑誌か何かで、ホワイトハウスのグースレプリカを発見したそのときである。
Z1&Z2は私の場合、4本マフラーの美しさ、何ともいえぬデザイン的なバランスの良さから、あえてフルノーマルにこだわりレストアしていた。
しかし、基本的に改造大好きなため、グースレプリカが心に引っかかっていた。
年月が経ち、バイク乗りのかみさんと結婚。昨年、念願の子供ができた。
その子には、Z2を乗せてあげようと決意。大きくなるまでベストコンディションを維持していきたい。
しかし、ひょんなことからかみさんが、大型2輪免許を取得してしまった。
子供がZ2に乗るのは、少なくともまだ十数年先。それであればと、Z2はかみさんにあげてしまった。
そうか、うちの子のバイクが無くなってしまった。どうせだったら、Zを乗せてあげたい。
しかし、十数年先にZが手に入るであろうか?今のように部品が簡単に入手できるであろうか?かなり不安になる。
もうしょうがないから、もう1台買ってしまおうか。いや買わなくてはならない。と、もう一人の自分がいう。
Z1は、アメリカ市場ではかなり玉数が少なくなってきていると聞く。しかし、またZ1というのも芸が無い。
全シリーズをレストアしようかと言う声も頭の中で聞こえてくる。
もしくは、フルチューンのZを製作しようか。もし、すごくいいマシンができたとしても、もう腕がついていかない。公道は怖くて飛ばせない。
とりあえず、オークションでベース車両を探す日々が続いていた。
そんなときに、ホワイトハウスのグースレプリカが出品されていた。これだと思ったがゼファーベース。踏ん切りがつかない。
ホワイトハウスのHPを検索し、グースレプリカが出ていた。しかし、人に作ってもらうのはつまらない。
Z1をレストアした時は、確かに金がかかった。工賃は一切払ってないのに、今の新車1台買えるほどの金額の部品代として飛んでいった。
それを考えれば、おんぼろz1000を入手すれば、グースが作れるかも・・・。
そんなときに、後輩の知り合いがホワイトハウスのグースレプリカを持っているという情報を得る。
なんだとーっ!悔しい!近所にグースがあるなんて。それがかたぎやのアラセさんだった。
近所にあるのならば、面白くない。もう別のバイクにしようかと思い始める。
そんなとき、Mr.BIKEに ”M.F.P. CLOTHING BRANCH” の広告が、速攻でHPにアクセス。
”世界で1台のz1000グース” クソッ!またもややられた。世界で1台だと!?
よく見ると、”あっ、あそこが・・・。あっ、ここも・・・。”と自分の記憶とラップさせ、妄想が始まる。
・・・あきらめられない。俺が作ったら・・・・。
そんなときに、z1000不動のバイクをオークションで発見。かみさんに交渉数日。
オークション終了時間30分前に了承を得る。無事に落札。
まだどうするとも決めていないのに、ベース車両を手に入れてしまった。
さあ、ここからが、z1000グース製作物語のはじまりである。・・・?
もう始まってたのかな?まっ、いいか!
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